論文が採択されました!(Org. Lett.)
「塩基添加を必要としない宮浦ホウ素化反応」に関する論文がOrganic Lettersに採択されました。2021年に報告したNature Catalysis論文の続報にあたります。パラジウム触媒を用いてハロゲン化アリールをホウ素化する宮浦ホウ素化は、芳香族ボロン酸を合成する信頼性の高い方法です。我々はこれまで、有機パラジウム錯体と有機ボロン酸の金属交換がルイス酸によって加速されることを見いだしていますが、これがジボロンを用いても進行し、対応するホウ素化体が得られることを見いだした、という内容です。ジボロンは塩基がなければほとんど求核性がない化学種ですが、それでも金属交換が進行するということです。今後、どこまで反応性の低い求核剤と反応させることができるか、さらに突き詰めて、合成化学に有用な手法の開発につなげていきます。
2023.11.20